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航空機は渦で飛ぶ

飛行機はなぜ飛べるのか。揚力発生原理をぼちぼち整理中

流速差が圧力差になる

航空機は渦で飛ぶ 第2弾 

保留にしたものを拾っていきたいと思う。
今回は、流速差が圧力差になることについて。

これは、圧力がなんだったかを考えてもらうところから始める必要がある。

圧力とは?

単位はパスカル[Pa]が一般的だろうか。
パスカル[Pa]では分かりにくいので、これをSI単位で表してみると

N/m^2

Nはニュートン(力の大きさ)、m^2は面積なので、

圧力=1m^2あたりにかかる力ということになる。

働いている力が同じでも、その力をかけている面積が小さければ、圧力は大きくなる。
指でつつかれるのは問題なくても、同じ力加減で爪を立てられたら痛いだろう。
同様に、同じ圧力でも面積が増えると作用している力の合算は大きくなる。
これは、油圧装置に利用されている。身近なところでは、車のパワーステアリング

では、この圧力の発生源はなんだろうか。
言い換えれば、風船はなぜ膨らむのか?

空気を詰め込むから。
確かに。けれど、もうちょっと具体的に。
たとえば、「ボールの入ったビニル袋はなぜ膨らんでいるのか?」の答えは、
「ボールが内側からビニル袋を押しているから」だ。

では、風船は?

ボールのと同じように、風船の内側から何かが押しているはず。
それは、空気の分子だ。

空気は気体なので、空気分子は拘束されずに自由に飛び回っている。
風船の中の空気分子は、思い思いに飛び回り、風船の内側に体当たりする。
この 空気分子の体当たりの衝撃 が 
内側からの圧力 として観測される。

風船にたくさんの空気を詰めれば、それだけたくさんの空気分子が風船の内側にぶつかるようになるので、風船は大きく膨らむ。
風船の場合は、静止した、流れのない空気なので、すべての方向に偏りなく空気分子が衝突して、どこを見ても同じ圧力ということになる。
厳密に衝突した空気分子の数を数えれば偏りが出るだろうが、空気分子の一つ一つはとても小さく、衝突に衝撃も大したことはないので、数百個の差は無視して良い。

では、今度は流れている空気の一部を立方体で取り出して、同じように空気分子を見てみると、今度は衝突する場所が偏るのがわかるだろうか?

流れのある空気は、多くの空気分子が飛んでいく方向がそろっている状態だ。
向かい風の中自転車をこいでいるときは、無数の空気分子に正面から衝突され、邪魔されているし、追い風の時は、空気分子に背中を押されているのだ。

すると、流れのある空気の圧力はどうなるのか?

進行方向に向かって飛ぶ空気分子が増えても、一定の空間の中にある空気分子の数は変わらない。これは、そういう性質なので、なんで?と言わず、素直に理解してほしい。
このため、
進行方向ではない面にぶつかる空気分子が大幅に減る
ことになる。
衝突する空気分子が圧力の正体だった。ということは、
流れのある空気では、 進行方向の圧力は大きく なり、
流れの側面にあたる部分の圧力は小さく なる
のが想像できると思う。流れのない空気の時には、少しの差は黙殺したが、今回は、無視できないほど大きな差がつく。

流れが早ければ早いほど、多くの分子の進行方向がそろっている状態なので、流れの側面は衝突する空気分子が少なくなり、圧力が下がるという寸法だ。

これが、流速差が圧力差になるストーリー。
ここは、書籍等ではサクッと省略されていることが多く、私が最後まで悩んだ部分だ。
この部分を解説してくれた先生に、授業のあとお礼を言いに行きたくなったくらいに、どこにも書いていない。ちなみに、お礼を言うのは思いとどまった。
言われなくても分れということなのだろうか。

私と同じように、解説を探していた人ー!
ここに書いておきましたー!(大声)